古代は巨大!?パラドックスポケモンの大きさを考察後編【比較ポケモン生物学-2】

んジャカパーン!二枚貝ホタテです。

 

古代パラドックスポケモンが現代種より大型な理由を考えるため、動物が大型化する傾向を紹介しました。さぁ、いよいよ3部作の最終回。古代ポケモンが大きい理由を考察。前編・中編を読んでいること前提なので、まだ読んでない方はおさきにどうぞ

前編↓

古代は巨大!?パラドックスポケモンの大きさを考察前編【比較ポケモン生物学-2】 - ふしぎないきものかたるかい

中編↓

古代は巨大!?パラドックスポケモンの大きさを考察中編【比較ポケモン生物学-2】 - ふしぎないきものかたるかい

 

 

では早速、私の仮説を述べる。


「古代ポケモンのいた時代は太陽が活発で、豊富なエネルギーを使って大型化するポケモンがいた。その中からオーリム博士が大きくてかっこいいポケモンだけ持ってきた。」

後半部分を読んで心がざわざわしているかもしれないが、まずは前半の説明をさせてくれ。

 

ポケモンには、太陽の光が強くなることで大型化する事例がある。ナッシーだ。アローラ地方のナッシーについて、ソードの図鑑ではこう書かれている。

ギラギラと 照りつける 太陽の 光を 浴びた 結果 本来の 姿と 能力が 目覚めた。

 

太陽のエネルギーを受けて成長した長大な姿。むしろこれが本来の姿とポケモンずかんで説明されている。太陽のエネルギーは、ナッシーのようなポケモンのエネルギーになり、太陽のエネルギーが多ければ、その分ポケモンも大きくなるのだろう。ほら、ゲンシグラードンもめちゃくちゃデカいし。
え?ゲンシカイオーガ? ・・・知らない子ですねぇ。

とにかく、ナッシーを筆頭に、一部のポケモンは太陽のエネルギーを自身の成長に使い、太陽の活発化にあわせて大型化すると推測できる。

太陽が活発化すると言ったが、実は太陽には元気いっぱいな時期とあんまり元気じゃない時期がある。歴史の授業を思い出してほしい。江戸時代、何度か飢饉が発生した。暴れん坊将軍、もとい米将軍こと吉宗は囲い米という政策で飢饉に備えた。大塩平八郎は米の転売ヤーにブチぎれた(転売というか買占めだが)。江戸時代、米の不作が続いた原因として、太陽の活動が弱まったからだと考える人がいる。マウンダー極小期ダルトン極小期という太陽活動の低下した時期と重なり、光が弱かったのだ。


太陽活動がポケモンに影響する例としてレアコイルがいる。ホワイトの図鑑説明はこうだ。

太陽の 黒点が 増えると なぜか レアコイルが 多くなり テレビが きれいに 映らなくなる。

あいにく物理学や天文学は詳しくないので、各自太陽の黒点と磁力について調べ、ぜひ皆さんの手で考察していただきたい。もはや生物学の範疇ではないのでね。

ちなみに黒点は太陽の温度が低い部分だが、その周りに白斑という明るい部分が増える。黒点が多いとむしろ太陽光は強くなるらしいぞ。ということは、レアコイルもまた太陽活動が活発なほど元気になるポケモンということだろうか。

 

古代ポケモンと太陽の話に戻る。古代ポケモンの特徴、いや、特性といえば、「こだいかっせい」だ。ひざしがつよいと能力が上がる。裏を返せば、現代の通常のひざしでは本気を出せないといえる。ということは、彼らが暮らしていた環境は、今よりひざしが強かったのではないか?現代に連れてくると、顔が濡れたアンパンマンのように本気が出せず、ひざしが強くなると得意な能力1.3倍!素早さだったら1.5倍!と新しい顔をもらったアンパンマンように元気になるのではないか?もしやブーストエナジーの正体はアンパンなのではないか?オーリムの正体はバタコさんなのではないか?そしてパルデア地方ではサンドイッチ爆発学が盛んだがその正体は(ここで通信が途絶えている)

 

 

仮にくさタイプのポケモンが太陽活動の活発化に伴い大型化したとする。ナッシーと同じだ。現実世界の植物はたいして攻撃力がないのでちょっとデカくなったくらいなんてことないが、ポケモン世界ではそうともいえない。くさタイプのポケモンだって普通に顔や手足、攻撃能力を有する立派な「モンスター」だ。ならば他のポケモンはどうする?こちらも大型化して対抗だ!そう、共進化である。

ただし、古代ポケモンのいた環境ですべてのポケモンが大型化したかと問われれば、それは違う。
エネルギーが多いなら、繁殖力に力を割いたって言い。大型化の代わりに鎧を持ってもいい。速く動いて逃げるのもありだ。何も大型化だけが進化の方向性ではないはずである。だから、古代ポケモンがいた時代には、大きくないポケモンだっていたと考えるのが妥当だろう。

事実、アローラナッシーがデカいからと言って、アローラ地方の他のポケモンまで大きくなっているわけではない。ぬしはいるけどね。アローラ地方では、リージョンフォーム、つまりタイプを変更するような進化を遂げることで適応している。ガラガラについては、天敵のくさポケモンが多かったことからほのお・ゴーストタイプになったという。また、ロコンはこおり、キュウコンはこおり・フェアリータイプになっており、くさ・ドラゴンタイプのアローラナッシーに対し明らかにメタを張っている。サンド系統もディグダ系統もアローラナッシーに不利なじめん単タイプから改善されている。これも恐らくアローラナッシーへのメタだろう。イシツブテ系統は・・・まぁくさ4倍弱点じゃなくなっているので、これもアローラナッシー対策かな。


ではなぜオーリム博士が現代に運んできた古代ポケモンは大型化したものばかりなのか?

もし、博物館の恐竜展を見ている子供に「好きな恐竜をタイムマシンで運んでこれるとしたら、どの恐竜がいい?」と聞いたら、なんと返ってくるだろう。ティラノサウルスをさしおいてディロングやピノキオレックスを選ぶわけがない。子供たちが持ってきたいと答える恐竜は比較的大きめの恐竜ばかりになるだろう。オーリム博士もまた、大きく強い存在に対するあこがれと期待があり、大きいポケモンを選択的に持ってくるという行動につながったのではないだろうか。
オーリム博士は古代ポケモンに心酔し、冷静な判断力を失っていたことは明らかだ。そんな彼女が苦心の末、ついに古代ポケモンを現代に持ってくる技術を開発した時、真っ先に持ってくるのは、現代と同じような普通サイズのポケモンだろうか。それとも小さいポケモンだろうか。否、デカいポケモンだ!

 

ところで、前回のブログを読んだ方はベルクマンの法則を覚えているだろうか。体内で熱を作る動物は、寒い地域だと大型化し、熱を保つ。逆に言えば、暖かい地域で体を大きくしてしまうと、熱がこもってオーバーヒートしてしまう。C2段階ダウンは痛いからしろいハーブでも持っておこう。とか言っている場合ではない。もし大型化するなら、強い太陽の光を受けても、気温が高くてもいいように、放熱する器官が必要なのではないか?

そこでアレンの法則だ。フェネックが大きな耳を持つように、暖かい地域の動物は体に大きな突起を持つことで、表面積を大きくして熱を逃がすことができる。

では古代ポケモンの体を見てみよう。

こだいかっせいの皆さま(ウネルミナモは公式図鑑未登録)zukan.pokemon.co.jp

 

 

 

 

 

https://zukan.pokemon.co.jp/detail/1005

デッカイ羽生えてるし、やけにビラビラしてるじゃん!アレンの法則!

https://zukan.pokemon.co.jp/detail/0988

飛びもしないくせに羽生えてんじゃん!アレンの法則!!

 

https://zukan.pokemon.co.jp/detail/0986

トゲトゲしてるうえにしっぽまで生えてんじゃん!アレンの法則!!!

https://zukan.pokemon.co.jp/detail/1007


ヒラヒラがいっぱい!アレンの法則!!!!

 

決定だわ。こいつら絶対温暖な環境出身で、体温を下げるために出っ張った部位を持ってるんでしょ。

 

失礼。取り乱しました。まとめましょう。

①古代ポケモンが生きていた時代は太陽の活動が活発だった。これにより一部のポケモンが大型化した。恐らくナッシーのような光を使って成長するポケモン、あるいは太陽の磁力と関係のあるだろう。

②大型化したポケモンに対抗するように、一部のポケモンも大型化した。

③温暖な環境で大型化した場合体内に熱がこもる。放熱のために体から突出する部位が発達した。

④オーリム博士は、大型化した古代ポケモンに魅力を感じ、タイムマシンで現代に運んできた。

⑤現代は太陽光が弱いため古代ポケモンは本気を出せないが、ひざしがつよくなると能力が開花する。

 

以上が、比較ポケモン生物学を駆使して私が導き出した結論です。

単なる仮説、というか妄想にすぎないわけですが、皆さんに面白いと感じていただければ幸いです。

 

謝辞

レアコイルの図鑑説明について、ポケモンwikiに「黒点が増えると大きくなり・・・」と書いてあったので、ナッシーとあわせて紹介しようと思いました。しかし信憑性が低いと感じ、ツイッターで図鑑説明の画像を求めたところ、みたにさん @shumitani (名前の後ろにはウサギの絵文字)に画像を提供していただきました。結果、「大きくなり」ではなく「多くなり」が正しいことが判明し、書き直すことができました。みたにさん、ご協力いただきありがとうございます。ここに感謝を述べます。

 

 

また、リユルンさん @riyulun に、ロコンはこおり・フェアリータイプではなく、こおりタイプとご指摘いただきましたので、訂正しました。ありがとうございます。キュウコンと同じこおりフェアリー複合だと思ってました。申し訳ありません。

 

 

参考文献

 

sorae.info

温暖化の科学 Q12 太陽黒点数の変化が温暖化の原因? - ココが知りたい地球温暖化 | 地球環境研究センター

ポケモンwiki レアコイル

https://wiki.xn--rckteqa2e.com/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%82%B3%E3%82%A4%E3%83%AB