次はリコといっしょーに?
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トロオドン キノドン ディプロトドン
マストドン ドーンベア ヘクソドン!
こんにちは。ドンから始まる5文字の生物が思いつかなかった二枚貝ホタテです。
おととい、6月23日(金)。アニメポケットモンスターのあとに放送されたギョギョッとサカナ★スターで、ギンブナが紹介されていました。
ギンブナの繁殖は大っ変に興味深い。生物学的に面白いのはもちろんですが、ポケモンの繁殖について考察するうえで重要なのでは?と思ったのでブログにまとめてみました。
弱いオスなんていらない
ギンブナはオスがほぼいない。実質メスしかいないのに、なぜか子孫を残している。ギンブナのメスたちは卵を産むが、精子がない。しかし他の種類のフナやコイなど、比較的近い魚の精子があれば、その精子がトリガーとなって卵の発生が始まる。ただし受精はせず、母親の遺伝情報がまるごと引き継がれ、メスのギンブナが誕生する。
ここで注目したいポイントは
・繁殖にはオスとメスが必要だが、オスは近縁の他種でOK
・オスが他種であっても母親と同じ種類の子供が生まれる
ということだ。
え?これって、ポケモンじゃね?
ポケモンの繁殖は、ざっくりいうと以下のようなシステムだ。たとえばニャオハの卵が欲しいとする。ネコの卵ってなんだよと言いたい気持ちをグッと抑え、ピクニックを始める。ニャオハのメスと、同じタマゴグループに属するポケモンのオスがいれば、バスケットの中にいつの間にか卵が現れる。この時オスはニャオハ、もしくはニャオハの進化系であってももちろんOKだが、タマゴグループが同じポケモンならそれでもOKだ。ニャオハのタマゴグループは陸上と植物の2つ。どちらか一つでも共通しているポケモンなら、ニャオハのお婿さん候補になる。ちなみにタマゴパワーを高める食べ物を食べておくとタマゴが見つかりやすくなる。多分、産卵を誘発するホルモンかなんかが入っているのだろう。ポケモンの繁殖を促す食べ物・・・一部の特殊なフェティシズムをお持ちの方が喜びそうではある。
ポケモンは
・繁殖にはオスとメスが必要だが、オスは同じタマゴグループの他種でOK
・オスが他種であっても母親と同じ種類の子供が生まれる
という特徴がある。
先ほど述べたように、ギンブナは、
・繁殖にはオスとメスが必要だが、オスは近縁の他種でOK
・オスが他種であっても母親と同じ種類の子供が生まれる
なんだか似てるなぁ。
ということは、ポケモンのメス単体で卵を作る能力があるものの、メスだけでは卵の発生が始まらず、オスの精子がトリガーとなって卵の発生が始まるのではないだろうか。そしてどのポケモンのオスでもいいわけではなく、タマゴグループが同じ、つまり相性のいいポケモンの精子でなければ、卵の発生を始められないのだろう。
ポケモンの繁殖は本当に謎だらけ。しかし他種のオスでもOKで、メスと同じ種類が生まれるという特徴だけ見ればその繁殖形態はギンブナと酷似している。
ポケモンのオスの存在意義とは
ポケモンとギンブナの共通点を見たので、次は違うところを考えたい。
ギンブナにはほとんどオスがいないとされている。実質すべてメスだ。ポケモンにもハピナスやミルタンクのようにメスしか見つかっていないポケモンがいるが、多くのポケモンにはオスとメスの両方がいる。あと、生物学的に意味が分からないがオスしかいないポケモンなんてのもいる。オスのポケモンだって、相手がメタモンだとタマゴができる。なんでだよ。何者なんだよメタモン。もうこのあたりは考察できないので今回は触れないでおこう。
ポケモンのオスはなんのために存在するのだろうか。もしギンブナと同じ繁殖形態なら、メスだけの方がいい。その方がみんな卵を産めるからたくさん増えることができる。しかしポケモン全員がメスになってしまうと、今度は誰も繁殖できない。だからオスが必要だ。では、オスにメリットがあるのだろうか?
普通の動物はオスとメスの精子・卵が受精することで遺伝情報が組み合わさって子供が生まれる。そのため子供には父親の遺伝情報が半分引き継がれる。一方ギンブナ式繁殖形態だと精子は卵を発生させる引き金でしかなく、精子に入っている遺伝情報が生かされることはない。精子くんかわいそう。
ポケモンのオスの存在意義とは何か。ヒントをくれるのは、ビークインとエンニュートだ。ビークインはミツハニーから進化、エンニュートはヤトウモリから進化する。ミツハニー・ヤトウモリはオスとメスの両方いるが、進化できるのはメスだけ。そして女王であるビークインとエンニュートはフェロモンを出して進化前たちをこき使うのだ。
ヤトウモリについて、バイオレットの図鑑説明にはこう書いてある。
メスのみが フェロモンを 発する ガスを 作れる。 骨抜きにされた オスは メスの 言いなりになるぞ。
子供向けのゲームに書いていいギリギリを攻めすぎだろ。
逆にオスしかいない進化としてはエルレイドが挙げられる。しかしこちらはビークインとはわけが違う。進化前のキルリアは、オスもメスもサーナイトに進化可能。そしてオスだけはめざめいしでエルレイドに進化可能。ということで、キルリアのメスは、エルレイドにはなれないが、サーナイトに進化する可能性がある。一切進化できないミツハニー・ヤトウモリのオスとはわけが違う。
そして、これは私見でしかないが、エルレイドはまるで騎士のような風貌をしている。メスにこき使われているようには見えないけれど、メスを守るための姿、という印象を受ける。
ポケモンの世界のオス、それは、繁殖するメスを守り、時にはこき使われ、支えるためにだけ存在する健気な存在なのかもしれない。しかしそうしたオスを一定割合生み出すことが、生き馬の目を抜く厳しいポケモン世界で確実に繁殖するための秘訣なのだろうな。
参考文献